恒例の飛騨釣り合宿は、梅雨時。
天気が心配でしたが、なんとかもってくれました。
快適キャンプの二連泊。
6月終盤とはいえ、飛騨の山奥の夜は息が白くなるほど寒かった・・・。
師匠の大きなタープのおかげで、焚き火の暖かさが溜まってなんとかしのげました。
今回はちょっと贅沢にダッジオーブン料理など。
初日は牛肉のトマト煮込み、二日目がポトフと「焼く」以外の料理って初めて?
昼に仕込んで弱火で煮込み続ければ、疲れて釣りから戻ってもすぐに暖かい食事ができて楽チン。
焼きはらしたイワナは骨酒に。
充実した晩飯が食えるのも、荷物を満載できる車移動ならでは。
さて、釣りですが、ドライフライでの上流域はキビシイものがありました。
数回の反応があったけど、釣り上げるに至らず。
釣り始めて数ジューメートル進み、ふと、爆竹を鳴らしてみることに。
いつも携帯しているけれど、鳴らしたのは初めてです。
パパパーンとけたたましい音に、煙が下流に流れていくと、同行のHケン氏が驚いた顔。
これより上流で熊に出会ったことがあるので、念のためです。
で、キビシイ上流域の前に入った下流域はというと、アマゴ・イワナが数尾。
ほとんどリリースサイズ。
小さな巻き返しからいいサイズのイワナがゆらっとフライを咥えましたが、合わせが早すぎて一瞬の重みの後にフックが外れてしまいました・・・。
キャンプ場に戻ると、釣り人から熊遭遇情報。
場所は上の写真の少し上流の、支流が合流する地点。
3〜4m幅の川の反対側に気配を感じて顔を上げたら、小熊が。
その後に草むらからいままで見た中で最大の親熊が現れたそうです。
何度も熊に遭遇している師匠ですが、その大きさと距離にビビり一瞬の硬直。
いまにも襲い掛かりそうな親熊に力一杯ホイッスルを鳴らして対抗しながら、じりじり後退。
すると草むらに消えた小熊とともにいなくなったんだそう。
キャンプ場にパトカーが来ていて、「もっと下流でも目撃情報があったから、気をつけて」とお巡りさん。
それから上流・下流から爆竹の音が連発。
長いことここで釣りをしてきて、こんな騒ぎは初めて。
一度だけこの川の最上流域で、脱渓後の林道で熊に出会ったことがありました。
同行の師匠が「木の上に小熊がおるぞっ」と叫ぶと同時に、下にいた親熊が低く唸りながら威嚇。
そのときも3mくらいの距離でした。
ガードレールを挟んでいたけど、ビビッた。
ガンガンとガードレールを叩く音に冷静に対応できず、急な行動をしてはいけなないとわかっていても、瞬間的に後ろに飛びのいてしまいました。
さすがの師匠はホイッスルを鳴らして対応。
小熊が驚いて木から落ちて逃げると、親熊も一緒に山に消えて一件落着。
しばらく動悸が治まらず、それからはすぐに鳴らせるようにホイッスルをぶら下げるようになりました。
熊に出会ってからチャックを開けてカバンからホイッスルを取り出す時間なんてないし、怪しい動きをすると刺激しかねないので・・・。
というわけで、イブニングは川幅が狭く逃げ場の少ない上流はやめて、下流側へ。
釣り始めたら熊のことなんてコロッと忘れて集中しちゃいますね。
午前中に、ふと鳴らした爆竹は大げさな行動じゃなかったかも。