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滝を登る渓魚


沢登りで人気の支流が流れ込む某川。
入渓が簡単な上流部はよく行くのですが・・・。

今回入渓するのは初めて入る下流部。
林道との高低差は100mほど。
「転落死亡事故多し」の看板にビビりながら痩せ尾根を下っていきます。

比較的踏み跡がはっきりしているし目標のテープもあるんですが、
ところどころ不明瞭な箇所があって獣道を辿ってしまい間違いに気づくこと1回。
尾根筋を外すとかなり急な斜面になるので注意です。
両手が使えるように釣り道具はウェストバッグとザックに。
それとラバーシューズでないと危ないかも。
圏外で使えるiPhoneGPSアプリの「Geographica」も役に立ちました。
いまどこにいるか地形図でわかるのは安心ですね。

大げさなくらいゆっくり慎重に進んで、
ようやく流れに辿り着いたのが約30分後。
そもそもこのアプローチは沢屋さんの情報だったので、
途中でロープを使うようなことになるなら引き返すつもりでした。
いや、疲れた。

水分補給とタバコを吸ってしばし休憩して準備開始。
ここはヤマメとイワナが混生してます。
流心のヤマメも狙ってエアライト10本継6.9ftに6Xリーダー12ft + 20cmほどのティペットと長めのシステムでいきます。


釣り初めたのは午前10時前。
なんか水が濁ってますね。
ここのところこのあたりは何度かゲリラ豪雨があったので、
まさかと空を見上げますが快晴。
上流で工事でもしてるんでしょうか。
なにかと初めての場所は緊張します。


一匹目は22cmのヤマメでした。
さらに緩い流れから20cmのヤマメ。
岩陰を狙ってもイワナが出ません。


そうこうしているうちに一つ目の滝。
といっても3m無いくらいですが、
写真右上の白い泡のあたりで25cmほどの黒い魚影が飛び跳ねるのを見ました。
おお、これが滝越え遡上か!
読んだり聞いたりしたことはあっても、実際に見るのは初めて。
これくらいの落差はなんてことないんでしょうか。

魚のたくましさに元気付けられて釣り進みますが、
毛針に反応するのは小さなヤマメばかり。
しばらく進むと二つ目の滝が現れました。
ここも落差は大したことなく、
ギザギザの岩盤で足がかりもいいので越えるのは楽チン。
(両手が使えるようにロッドは畳んでます)
滝の先で開けた河原があったので遅めの昼食。
脱渓までの行程が長いし釣りに集中していたので2時越えてました。


やっぱり河原で飲むコーヒーは美味い。
わざわざ豆を手挽きする甲斐があります。
釣りに集中すると疲労も忘れて行動しがち。
面倒でも手間をかけると、意識しなくても長く休憩時間を取れます。
タバコを吹かしながら川の音を聞いてぼーっとする、
この時間も釣りと同じくらい好き。
もっと写真を撮ったり、植生の知識があると山釣りを楽しめるんですが。


休憩後の釣果は今季最小サイズ5cmをはじめ、さっぱりでした。
すべてリリースです。
脱渓が3時半。
地形図で確認すると行程は1kmほどでした。

このあとは期待のイブニングタイム。
入脱渓容易な本流へ移動するとフライマンが声をかけてきました。
餌師が自慢げにキープした20匹を見せてきたのだとか。
最大22cmで、なかには18cmほどの大きさも。
餌釣りの方すべてがそうだとは言えませんが、
持ち帰りすぎなんじゃないの?
あの滝越えの生命力を見た後だけにやるせない気分に。
気を取り直してイブニングを開始したら、餌師が釣り下ってきました。
本日終了です。